ひと転がり目からシットリとした上質な感触！
スタータースイッチを押す。メルセデス特有のステアリング脇に飛び出るシフトレバーを押し下げ、アクセルに乗せた足に軽く力を添える。厳かなという表現が最も相応しい重量級モデルの乗り出し感。GLEの標準タイヤはどちらかというと乾いた感を受けるが、ジオランダーX-CVのそれはしっとりとした優しくもある乗り味に感じられた。走りだしからして路面の掴み感が違うのだ。これはいいタイヤだ。
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東京湾を渡る高速道からドライブははじまった。海上を横切る風は吹流しを斜めに傾がせる。そもそも4MATICの四輪駆動＋エアサスというGLEのベーススペックを考えれば、走行安定性や快適性に何ら不満を感じるものではないが、乗り出し感でも触れたように標準装着タイヤとのグリップ力の違いは、高い走安性として存外浮き彫りになったりする。
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おそらくX-CVに採用されている2プライ構造とネーミングされたサイドウオールの剛性の高さによるものなのだろう。どっしりと2トンを超える車重を受け止め、路面や横風に影響されずにライントレースしてくれる。何と言っても新型GLEは車幅が２メートルを超える。少しのふらつきでセンターラインを踏んでしまうのではと気がかりになってしまうのだ。またエアサスによるフラットライドで快適な乗り味は新型GLEのメリットだが、X-CVはGLEのコンフォート性能をさらに上書きしてくれた。
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さらにプレミアムパフォーマンスカーに問われる静粛性の高さも驚くほどに高い。とにかく静か。市街地にある路面荒れの補修部分の通過や、またはホテルのエントランスに続く石畳路でも音の拾いはすこぶる少なく不快さを感じさせない。静粛性と快適な乗り味はプレミアムタイヤそのものだ。大型SUVの車重とのマッチングを考えればジオランダーブランドが最適解なのだと気付かされた。
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ジオランダーX-CVでは静粛性を高めるテクノロジーとして5ピッチ・バリエーションをブロックに設定した。ピッチとはタイヤの静粛性に大きく影響する回転方向のパターンの長さのことだ。大半のタイヤは3ピッチを採用しているのだが、X-CVは5ピッチ化とし、その配置の最適化により耳障りな音域のパターンノイズを低減し、高い静粛性を手に入れている。メルセデスに限らず大型のプレミアムSUVオーナーには次回のタイヤ交換時の選択肢として第一候補に考えてほしいタイヤだ。
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個人的な話を持ち出して恐縮だが趣味である山行に、このGLE＋ジオランダーX-CVでドライブを楽しんでみたくなった。たとえば八ヶ岳山系でのピークハント。メルヘン街道やビーナスラインなど響きの良いワインディングを使用して登山口に乗りつけるのだが、その林道は悪路として知られ、部分補修や荒れた轍が飛び石のように続く。
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日帰りピークハントなら早朝に乗りつけなければならないが、都心からのロングドライブに路面から伝わってくる雑音はストレスを蓄積させる。X-CVがもたらす快適性は悪路走行のネガを間違いなく払拭してくれる。そして下山後の帰路は優しい乗り味で走安性に優れたX-CVで安心の山行を締めくくることができると確信する。
装着タイヤ：YOKOHAMA GEOLANDAR X-CV G057（ジオランダー・エックスシーブイ・ジーゼロゴーナナ）
サイズラインアップ：255/55R18〜275/40R22（全23サイズ）
試乗車：Mercedes-Benz GLE 450 4MATIC Sport
装着サイズ：275/50R20（前後）
【詳しくはこちら】
問い合わせ：横浜ゴム株式会社 0120・667・520（受付時間 平日：9:00～17:00）
https://www.y-yokohama.com/product/tire/geolandar_xcv/
