小さなクルマづくりにこだわったスズキらしいコンセプトモデル
スズキは、第46回東京モーターショー2019に出展するコンセプトカーを発表した。同社は2020年に創業100周年を迎えるにあたり、次の100年に向けて小さなクルマ作りで培った技術を応用し、多くの人へ「自由な移動」と「実用だけではない楽しみやワクワク感」を提供することで社会へ貢献。「大きな未来」を切り拓いていくことを表現していく。
今回のブースには、四輪車、二輪車、電動車いすに加えてマリン製品も展示される。ブースのテーマは「WAKU WAKU SWITCH for EVERYONE つくろう、あなたのワクワクで、みんなのワクワクを。」となる。
メインステージには大型LEDモニターを設置し、大画面の映像演出でコンセプトモデル2種の車両紹介を行う。また、四輪サブステージにもコンセプトモデルを配置するという。
1台目のコンセプトモデルは、「WAKUスポ(ワクスポ)」と名付けられたコンパクトモデル。ドライバーの好みに合わせてクーペスタイルとワゴンスタイルを切り替えることができるという魅力的な1台だ。
懐かしさと先進性が共存したデザインは、シンプルなボディラインとしながらもクルマらしさを感じさせる3BOXデザインに。Aセグメントサイズながら存在感はバツグンだ。また、クーペ時とワゴン時ではグリルデザインも変更されるというこだわりっぷりだ。
インテリアも、クーペ時は助手席側まで大型ディスプレイが表示されるのに対し、ワゴン時はオシャレな木目調へ変わる。クルマの雰囲気に合わせた演出も用意されている。
パワートレインは、プラグインハイブリッドを搭載。走りの良さと環境性能を両立させた、新しいスズキの提案といえるクルマになっている。
2台目は、ミニバンのような見た目のコンセプトモデル「HANARE(ハナレ)」。こちらはスズキが提案する完全自動運転車で、まさに家の離れのようなサイズ感で、運転する以外の楽しみなどを提案するという。
ボディサイドの大開口ドアにより、こさわりのプライベート空間が登場。複数台集まれば、ドアを屋根代わりにして友人たちと休日を過ごすような使い方も可能になる。
狭い駐車場などへも自在に入れるよう、前後対象のデザインを採用。前後の灯体が入れ替わることで、自由な移動ができるのも魅力だ。また、ボディサイドのウインドウを狭くすることで、プライベート空間であることを演出。加えてグリルデザインやフェンダーなど、スズキのSUVらしさもプラスしている。
インテリアは、ステアリングなど運転席特有の装備をなくしたことで、室内空間を最大化。シートは使用状況に応じて変化させることができ、快適なドライブを楽しむことができる。高級家具のような温かみのあるデザインと配色により、上質さも演出している。
3台目は、このまま市販されるのでは? と思ってしまうほど完成度の高い「ハスラーコンセプト」だ。個性的なSUVテイストをプラスしたデザインが人気だったハスラーが、もっと遊べる、もっとワクワクするをコンセプトに進化した。日常でも楽しくのれる「タフで力強い」を提案する内外装に仕立てられている。
エクステリアは、スペーシアギアのような雰囲気ももち、よりSUVらしさを強調。テールランプなどもよりスタイリッシュに生まれ変わっている。
インテリアは大幅刷新といってもいいほどの変化。メーターまわりと合わせ、大きく3つに区切られたインパネが目を引く。荷室側からスライド可能なリヤシートや、防汚性の高いラゲッジルームなど、これまで以上に遊びの幅が広がること間違いなしだ。
またデュアルカメラブレーキサポートの夜間歩行者検知のほか、後退時ブレーキサポートを搭載。スズキ セーフティ サポートの機能充実を図っている。また、ターボ車には全車速追従アダプティブクルーズコントロール、車線逸脱抑制機能を採用した。
また、このハスラーをベースに、より遊び心を演出したアーバンアウトドアスタイルも提案。より個性的なカラーリングやデカール、ルーフラッピングなどでワクワク感を表現する。
そして、4台目はエブリィどこでもベビールームwithコンビだ。ベビー用品を扱うコンビとコラボレーションし、子育て支援や災害時に活躍するようにアイディアを盛り込んだ1台だ。
荷室空間にはスライド式おむつ交換用ベッドも備え、イベント時にはおむつ交換はもちろん、授乳ができるベビー休憩室としても活躍する。また、プライバシー空間を守るため、後席と荷室の間には仕切りを設置。ウインドウはプライバシーシェードやカーテンなどを取り付けている。
外観デザインのテーマは、Relax & Fun。遠くからも視認できるようなカラーリングを採用している。インテリアは、赤ちゃんが安心した空間になるよう、木目調フロアや芝を連想させる絨毯、雲柄のカーテン、温かみのあるシート表皮を採用している。