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「HID」より暗いのになぜ? いまクルマのヘッドライトに「LED」が積極採用されるワケ (2/2ページ)

「HID」より暗いのになぜ? いまクルマのヘッドライトに「LED」が積極採用されるワケ

この記事をまとめると

■新車のライトのLED化が進んでいる

■理由はHIDよりもLEDのほうが利点が多いため

■この記事ではHIDとLEDの明るさ、寿命、コストを比較した

HIDはLEDより約1.5倍も明るい!

 90年代半ばから、圧倒的な明るさを武器に、多くのクルマのヘッドライトに採用されてきたHID。ところが最近、10年ほど前に登場したLEDが普及するにしたがって、ヘッドライトの主役からズルズルと引きずりおろされてきた。

 明るさに関しては、いまだにLEDよりもHIDに一日の長があるにも関わらず、新車のライトのLED化が進んでいるのはなぜだろうか。それはトータルで比較したときに、HIDよりもLEDのほうが利点が多いからだ。その具体的な長所と短所を比較してみよう。

1)明るさ

 まずライトの命、明るさから。これに関しては、前述の通りLEDよりHIDの方が明るく、明るさの単位=ルーメンでいうと、HIDはLEDよりもおよそ1.5倍も明るい。

 ただしLEDが暗いというわけではなく、LEDでも明るさは十分確保できている。HIDがそれ以上に明るいというだけだ。色について比較すると、HIDは光のバリエーションは多いが、どちらかというとやや青白い色で、純白度でいえばLEDに軍配が上がる。

 消費電力については、HIDも35W~55W と省電力だが、LEDは約20Wで、これはLEDの圧勝。消費電流が少ないということは、発熱量も少ないことも意味している。発熱量も基本的には少ない方がいいが、雪国などでは、ヘッドライトに付着した雪がライトの熱で溶けないので、やや不便な場合もある。

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