この記事をまとめると
■新車のライトのLED化が進んでいる
■理由はHIDよりもLEDのほうが利点が多いため
■この記事ではHIDとLEDの明るさ、寿命、コストを比較した
HIDはLEDより約1.5倍も明るい!
90年代半ばから、圧倒的な明るさを武器に、多くのクルマのヘッドライトに採用されてきたHID。ところが最近、10年ほど前に登場したLEDが普及するにしたがって、ヘッドライトの主役からズルズルと引きずりおろされてきた。
明るさに関しては、いまだにLEDよりもHIDに一日の長があるにも関わらず、新車のライトのLED化が進んでいるのはなぜだろうか。それはトータルで比較したときに、HIDよりもLEDのほうが利点が多いからだ。その具体的な長所と短所を比較してみよう。
1)明るさ
まずライトの命、明るさから。これに関しては、前述の通りLEDよりHIDの方が明るく、明るさの単位=ルーメンでいうと、HIDはLEDよりもおよそ1.5倍も明るい。
ただしLEDが暗いというわけではなく、LEDでも明るさは十分確保できている。HIDがそれ以上に明るいというだけだ。色について比較すると、HIDは光のバリエーションは多いが、どちらかというとやや青白い色で、純白度でいえばLEDに軍配が上がる。
消費電力については、HIDも35W~55W と省電力だが、LEDは約20Wで、これはLEDの圧勝。消費電流が少ないということは、発熱量も少ないことも意味している。発熱量も基本的には少ない方がいいが、雪国などでは、ヘッドライトに付着した雪がライトの熱で溶けないので、やや不便な場合もある。