実用性の高い日本車が今でも大切に乗られている
マツダ・デミオの2代目もよく見かけた、ちょっと古い日本車の1台。いまのマツダとは違った意味で、実用性を重んじ道具に徹した“出来の良さ”が初代から評価の高かったデミオは2代目でさらにそれに磨きがかかっていた。実直なクルマづくりが好まれて、長い間使われているのかもしれない。
学生の時に、サンバー・トライをベースにして1リッターエンジンを搭載した“ドミンゴ”というクルマがドイツ人の間で人気となっているという記事を読んだことがある。コンパクトボディなのに7名乗れる実用性の高さが評価されたと確か書いてあったのを覚えている。
いまどきの日本車では何が目立つかといえば、日本ではトヨタ・ヴィッツの車名で販売されているヤリスを多く見かけた。
いま日本で販売されている日本車は数え方にもよるが、およそ200車種ほどになる。だが、そのなかで広く海外で販売されているモデルは少ない。また欧州市場は日本車が苦手とする市場ともされるが、逆に韓国ヒュンダイブランドは欧州に強いともいわれている。
最近はハイブリッド車が欧州市場で注目されてはいるものの、カンパニーカー制度などの諸事情もあり、地元ドイツ車が有利な状況が目立っているなかでは、日本車は実力うんぬんのほかの理由もあり少数派となっている。
そのような市場環境で長年愛されている日本車は、そのような環境のなかでもドイツ人ユーザーのハートをつかんだモデルにちがいないのかもしれない。