ペット用の洗濯洗剤などもニオイ消しに最適
さて、すでについてしまっているペット臭の除去についてだが、まずはペットのにおいが染みついているであろうカバーなどを車外に出し、必要なら洗濯。これも、ペット専用洗たく洗剤とペット専用抗菌仕上げ柔軟剤を使うのがポイント。一般的な衣類洗剤では、独特なペット臭は完全に落としにくいからである。わが家でも長年使っているが、ペット臭の落ち方は文句なしである。
そして車内の徹底した掃除機がけと換気。換気は、晴れた湿気のない日に、安全な場所ですべてのドア、窓を開放し(最低限、窓だけ開けるだけでもよい)、紫外線を当て、風通ししてやるのだ。これだけでも、軽度なペット臭は気にならなくなるはずである。
もし、シートや内装パーツに臭い・ヨダレなどが吸着しているなら、あとで愛犬がなめても安心なクリーナーを使って洗浄したい。例えば、アルカリ性電解水100%、ベビー用品にも使えるスプレータイプのクリーナー。これをタオルに取り、各部をふいてやるだけで、においの除去だけでなく、除菌効果もあるのだから、安心・便利。
そこまでやっても車内のペット臭が残るなら、それは掃除機がけでは回収しきれていない、シートの下や座面と背もたれの間のすき間、シートとサイドシルの間のすき間に入り込み、落ちた抜け毛などが原因。そこはヘラの先にクラフトテープ(紙製のガムテープ)を巻くなどしてすき間に入れ、取り除くといい。
逆に、車内のペット臭が気になるからと言って、絶対にやってはいけないのが、芳香剤によるマスキング消臭。かえって芳香剤のにおいとペット臭が混ざり合った、強烈なにおいが充満する可能性がある。犬は嗅覚(きゅうかく)に優れ、人工的なにおいに敏感。結果クルマ嫌い、クルマ酔いの原因になってしまうかもしれない……。
ついでに言っておくと、愛車の下取り、売却時に「ペットを乗せていた痕跡」(抜け毛、ペット臭)があると、特殊なクリーニングが必要となり、数万円~規模で減点、減額される。これまで、毎日のように愛犬を乗せていたわが家のクルマを売却する際、ここだけの話、「ペットを乗せていた痕跡」がバレなかったのは、そうした普段からの犬の乗せ方、クリーンアップの方法にあると思っている。
さぁ、涼しく、湿度のない秋は、暑さと湿気が苦手な愛犬にとっても絶好のドライブシーズン。車内のすっきりさせ、万全の準備、装備でお出掛けください!