BMWはほぼすべての車種にランフラットを採用!
環境負荷の低減と安全性向上のため、ランフラットタイヤの実用化は20年近く前に始まっている。それをほぼすべての新車に標準採用したのは2003年のBMWだった。ただし、スポーツ車種のMモデルと、電気自動車では採用していない。
ほかの自動車メーカーでは、ごく一部の車種に採用例があるが、BMWのようにほぼすべての車種に採用する例は今日なおまれだ。この先、自動運転が本格化した際には、ランフラットタイヤの標準化が求められるだろう。安全の側面はもちろん、交通の流れをパンクした車両が停車して阻害するようでは、自動化の意味も薄れる。
サーキット走行を行なうことも視野に入れたスポーティ車種では、BMWでも非ランフラットとなっている。そしてタイヤサイズの観点から、Z4ではランフラットと非ランフラットの車種が混同する状況が生まれている。そのためスープラも、ランフラットと非ランフラットの区別が生じたのだろう。
新型スープラを試乗した印象では、ランフラットタイヤのSZがもっとも素直な操縦性で、乗り心地も満たされていた。現行のBMW 5シリーズで、いよいよランフラットを使いこなした印象が強く、それがスープラSZでも効果をもたらしたのではないか。一方、非ランフラットでありながら、スープラのSZ-RとRZは、乗り心地に硬さが残り、成熟には今後の進化が期待されるところである。