とくに重視したいのはウエットグリップ性能
ところで、エコタイヤとして認められるグレーティングで注目したいのはウエット性能だ。ドライでの転がり抵抗を高めていくと、ウエット性能がおざなりになる傾向がある。燃費も大事だが、安全はもっと重要だ。つまりJATMAがエコタイヤの基準としてウエットグリップ性能を定めているのは、安全第一という姿勢の表れといえる。もちろん、それはすべてのドライバーの願いだろう。
基本的に転がり抵抗とウエットグリップは相反する傾向にある。つまりグレーティングにおいて転がり抵抗「AAA(トリプルA)」とウエット性能「a」を同時獲得しているタイヤというのは、最高級のエコタイヤということになる。いまや、ほとんどの国産タイヤメーカーにおいて、エコタイヤのフラッグシップモデルにおいては「AAA-a」を実現している。
タイヤというのはけっして安い買い物ではないので、素性がわからなくても安いタイヤに手を出したくなるものだが、安全を担保するのはタイヤによるところが大きい。「安物買いの銭失い」で済めばいいが、取り戻せないものを失ってしまう可能性もある。タイヤには命を預けるという意識で、慎重に選んでほしい。