アイスからスノーまで日本の冬に挑む! ネクセンのスタッドレスを徹底チェック (1/2ページ)

ドライ路ではオールシーズンと勘違いするほど剛性を感じる

 ネクセンタイヤのスタッドレスタイヤ。日本市場に置いて新興勢力だからこそ、触れたこともなく、その実力は未知数。一切の先入観なしでの、インプレッションといこう。

 そもそもネクセンタイヤには、スタッドレスタイヤ「WINGUARD」だけで4つのラインアップがある。SUV用と高速走行にも耐えるハイウェイ用、ベーシックタイヤとも言えるノルディックタイプ、そして今回テストした13〜18インチまでサイズラインアップが豊富で、全性能を高次元に求めた“ice2”だ。ちなみに近年注目度が高まっているオールシーズンタイヤも備えており、多様化するニーズにも柔軟に対応できるのもネクセンの魅力。

 今回は電子制御などのアイテムが少なく、タイヤの能力が直接走りに影響を及ぼしやすい軽自動車から、ホンダのN-BOXを選び、装着して都内より雪を目指して出掛けた。先入観を排除したかったので、じつは編集部からあえて詳細を聞かず、「雪を走れるネクセンタイヤです」という情報だけを得て、出発。乾燥路面を基本とする都心部から、関越自動車道に入り、軽井沢を抜けながら雪道を求めて移動。

 じつはその道中、少し音が大きいオールシーズンタイヤだと思っていた。と言うのも、タイヤの剛性感、手応えがガッチリしているのだ。具体的には、レーンチェンジを含めて、スタッドレスタイヤにありがちなフニャッとする感覚がとても少ない。かといって乗り味が硬いわけではないのが好印象。

 直感的に感じるのは、路面に接地するブロックとトレッド面はガッチリと剛性高く仕上がっているが、サイドウォールが柔軟に仕上がっており、そのしなやかさが突き上げ入力を的確に吸収して乗り心地を向上させつつ、粘るようなグリップ感を発揮している感じ。ブロックの倒れ込みを防ぐ3Dサイプの作りと、左右非対称のブロックパターンが効果を発揮しているのだろう。

 得られる柔軟性は絶妙レベルで、スマートな操作をする限り、腰砕けするようなフニャ感は出さず、路面入力は的確に吸収する味付け。車両重量との相性が良いからできるバランスではあるが、ほかのタイヤサイズでも、それぞれこのバランスが発揮されているならかなり完成度は高い。

 強いて気になる要素を挙げると、ブロックとトレッド面が硬いからか、荒れたザラ目路面では“コーーーッ”というロードノイズが出ること。オーディオを掛けて移動する環境では気にならないだろうが、音を第一優先に考えている方は若干気になる可能性はある。


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