早めのシフトアップで低い回転を維持する
3)低燃費志向のエンジンオイルを入れる
最近の実用車は、工場出荷時点から低燃費志向のエンジンオイルが入れられていることが多いが、ちょっと古めのクルマ(新車デビューから10年以上前)ではそうでもなく、低燃費志向の粘度指数のオイルを入れるだけで、燃費が明確に改善される効果が期待できる。愛車の取扱説明書などから、メーカー指定のエンジンオイルの粘度指数をチェックして、それよりもワンランク以上粘度指数の低いオイルを入れてみよう。たとえば、指定が5W-30だった場合、0W-20あたりのオイルにする。
最初から0W-20、0W-16などが指定されている場合は、粘度指数を下げるだけでは燃費改善の効果はあまり期待できない。また、高性能車で指定が5W-50などであった場合、粘度指数を下げると熱ダレしやすくなるなど、オイルのエンジン保護性能に問題が生じることもあるので、その点は十分注意したい。
4)手動でアイドリングストップする
最近の実用車には、ほとんどアイドリングストップ機構がついている。ポルシェ911などのリアルスポーツカーでもついているので、その効果は高く、燃料を節約する効果は侮れない。アイドリングストップ機構がつかないクルマでも、停車時に手動でエンジンを停止させれば、おおむね同様の効果が得られる。酷めの渋滞や踏み切りなどによる長めの停車時(1分以上)はエンジンを停めてみよう。
ただし、あまりにも頻繁なエンジンのON/OFFはエンジンに良くないし、バッテリーやスターターモーターへの負担も大きくなるので、停車が1分以上かかりそうなときに限定したい。
5)超早めのシフトアップ(MT車)
MT車でシフトアップをする際、普段よりもかなり意識して早め早めにシフトチェンジ作業を行うとエンジン回転数が低く抑えられ、低燃費に繋がりやすくなる。最近のMT車には、適切なシフトチェンジのタイミングを知らせる表示が出る場合が多く、昔のMT車に乗りなれた人にとっては「もうシフトアップするのか!?」と戸惑うタイミングで表示してくる。
クルマ側が許容するエンジン回転の下限は一般的なドライバーの感覚よりも低めであることが多い。ベテランドライバーほど、シフトアップを早めにする意識改革の効果は大きいので、ぜひ試して欲しい。