シートヒーターもかつては高級車のみの装備だった
20年前の思い出です。生まれた時から実家のクルマはメルセデス・ベンツSクラス、ほかにもお父様の趣味でポルシェやジャガーといった高級車が何かしらいつもガレージに置いてあったという友人を、自分の庶民的な愛車に乗せたところ、第一声が「シートヒーターのスイッチどこ?」ときたもんだ。
え~と、そんなものうちの愛車にはありませんが。「えっ、ついてないの?」と心底驚いた彼女の表情は一生忘れられません。でも、時代が変わればクルマの装備も変わるものですよね。昔はセレブの特権だったシートヒーターが、ここ数年で軽自動車にも標準装備されるようになっているではないですか。ドアを開けるとシャッと飛び出してくる電動ステップだって、以前はリンカーンやキャディラックといった高級SUVにしかない装備だったのに、ついにオプションとはいえ新型タントにも登場しましたからね。今は夢のような高級車だけの装備でも、何年後かには私たちが手の届くクルマに標準装備されているかもしれないですよね。そこで今回は、そのうち全車標準になってほしい、高級車に搭載されている憧れの装備をご紹介します。
1)レクサスLS500の温感リラクゼーション機能
まずは皆さん、高級車と聞いてパッと頭に浮かぶことも多いマッサージ機能です。1960万円~のトヨタ・センチュリーや、2404万円のメルセデス・ベンツSクラスなどに搭載されていますが、私が気になるのは1500万5000円~のレクサスLS500エクゼクティブ/LS500hエクゼクティブの後席左右に搭載されている、「温感リラクゼーション機能」。
シート内の空気袋を膨張させることで、背中から大腿部までを押してくれるとともに、肩部の最上部と腰部の上から2段目の2箇所に専用ヒーターがあって、温めと冷却を繰り返す温感マネージメントを行なって、リラクゼーション効果を高めるというもの。全身のリフレッシュ、ストレッチ、シンプルと上半身、下半身、肩、腰の7コースから選べるというのも贅沢ですね。
2)キャデラック・エスカレードの冷蔵庫
お次は、猛暑の日でもいつでもキンキンに冷えたドリンクが飲み放題、という羨まし~いドライブが叶う、1371万6000円のキャデラック・エスカレードについている冷蔵庫。一時期、いくつかの軽自動車にエアコンの風がグローブボックスに送風されるようになっていて、冷蔵庫風に使える装備が登場したことがあったんですが、やっぱり、常温のドリンクを冷たくするまでの威力はなく、あんまり使い道がなかったんでしょうか。いつの間にか消えてしまいましたね。
エスカレードの冷蔵庫は運転席と助手席の間のセンターコンソールボックスについていて、ドライブ中に飲むのはもちろん、帰り道に冷えたビールを買っても冷たさが保てるので、帰宅してすぐにカンパーイ! なんてこともできちゃいます。庶民は保冷バッグに保冷剤を詰めて持参してますけど、セレブはそんなことする手間もかからないんですから、いいですよね~。