兄弟車よりも広々とした室内や高級感のあるつくりになっていた
今ではトヨタが東京地区で「トヨタモビリティ東京」となり、全車種を取り扱うようになったように、販売チャンネルごとに取り扱い車種が違うということも少なくなりつつあるが、以前は販売チャンネル違いの兄弟車なども多く生まれていた。今回はそんな兄弟車を含む、記憶から薄れつつあるクルマをピックアップしたい。
1)日産バサラ
オデッセイの競合車種として1998年に登場したプレサージュ。その兄弟車として1999年11月に登場したのがバサラだ。もともとプレサージュ自体が上級セダンから乗り換えても違和感がないように作られたモデルだったが、より堂々としたフロントマスクや上級セダンと同デザインのアルミホイールなどでより高級感のあるエクステリアとなっていた。
しかし、プレサージュも含めてオデッセイの牙城を崩すまでには至らず、2003年にプレサージュがフルモデルチェンジを行うタイミングでバサラはプレサージュに統合されてその姿を消している。
2)三菱シグマ
三菱のアッパーミドルクラスモデルとして、当時このクラスでは珍しい前輪駆動(とそれをベースとした4WD)で登場したディアマンテ。そんなディアマンテは伸びやかなデザインが印象的なピラードハードトップであったが、そのセダン版としてリリースされたのがシグマだった。
全長、全幅はディアマンテと同一ながら、全高が25mm高められたセダンボディを持つシグマは、当然室内空間もディアマンテよりも広くなっていた。しかし、ディアマンテよりも地味なエクステリアや(これはマイナーチェンジでディアマンテと同じものになった)背の高いフォルムは専ら法人からの引き合いが中心となり、95年のフルモデルチェンジ時に消滅している。