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公用車に「テスラ」をむやみに叩くべきではない5つの理由 (2/2ページ)

公用車に「テスラ」をむやみに叩くべきではない5つの理由

良い効果を生む可能性も多数存在!

 千葉県市川市が公用車として日本で初めてテスラ・モデルXを導入したことが良くも悪くも話題となっている。1000万円を超えるモデルXを使うことは無駄遣いだ! という指摘もある。実際、以前の公用車はトヨタ・クラウンハイブリッドだったと報道されている。しかし、ハイブリッドとEVというのは電動車両というカテゴリーでは同じだが、そのキャラクターはまったく異なる。もはや当たり前の存在となったハイブリッドに対して、EVというのは先進的なイメージが強いことは事実だ。

 また、首長クラスの公用車として考えるとスムースな移動などから航続距離が長いことが求められる。日産リーフでも62kWhのバッテリーを積んだ「e+」であれば実用性は確保できるだろうが、クラウンからの代替でリーフというのも車格感としてバランスが悪いという見方もあるだろう。テスラ・モデルXが予算的に高すぎるのは事実だが、首長クラスの公用車として選ぶことのできるEVとしては適切なモデルがなく、上振れしてしまったのは致し方ない面もあるかもしれない。もっともテスラの場合は限定された販売拠点や、それに伴う整備面での課題などもある。けっして地元に販売店があるわけではない市川市が導入するというのは時期尚早という面があるのも否めない。

電気自動車の普及を促す/地域のブランド力を高められる

 そもそも公用車にEVを採用する理由は、地域としての先進性をアピールするためだという。日産リーフなどは、多くの市町村で公用車としての採用実績があり、いまさら首長クラスの公用車として採用したところで目立たない。市川市のブランディングを考えたときに、「日本初」という言葉を欲したとすれば、テスラを採用したことの狙いは理解できなくはない。またトップがEVに乗って活動すれば、ゼロエミッションなどわかりやすい環境意識も市民のなかに広まっていくだろう。そうして実際にEVを購入する市民が増えていけば、地域としての先進性は強まるであろうし、市川という地名のブランディングにもつながることが期待できる、少なくとも市長などはそう考えているはずだ。

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