軟弱者なんて声は気にする必要なし! スポーツモデルなら後席ありの4シーターがオススメなわけ (2/2ページ)

新車で車両価格が200万円を切るモデルも存在する

 先に触れた200万円台から手に入るトヨタ86はもちろん、スポーツカー=フェラーリやポルシェのようなスタイルと決めつけなければ、動力性能、走り、装備においてスポーツカーそのものでありながら、後席や十分な荷室を備えた実用スポーツモデルはいくらでもある。

 たとえばスバルWRX STIは約380万円~。ホンダのシビックタイプRが約450万円、ルノー・メガーヌR.S.も440万円。どれもステアリングを握れば、アドレナリンが溢れ出るような、痛快な走りを楽しみ尽くせる“ホンモノ”だ。ちなみに今、国産の新車でもっとも安く手に入れられる後席アリのスポーツモデルは、欧州ホットハッチに迫る走りがメチャ楽しい、スズキ・スイフトスポーツ。

 6速MTと6速ATが選べるところがスポーツモデルファン泣かせで、何と約183万円から手に入るのだ。さすがにスポーツカーではなく、ホットハッチ!? と呼ぶべきモデルなのだが、それでもクルマでスポーツできる……という意味では異議をはさむ余地はないと思えたりする。

 ところで、4シータースポーツカーの価値は、個人的には後席に人を乗せられることだけだとは思っていない。むしろ、ふたり乗車時に、トランクに入れるまでもないバッグやジャケット、コートなどを置いておく場所として、じつに重宝するところがポイントではないか。スポーツカーで宿泊を伴うロングドライブに出掛けることもありうるが、ラゲッジスペースの容量が最小限だとしても、カップルなら後席が使いやすい最高の荷物置き場になるはずだ。

 最後に、中古車でもよいというなら、超大穴的存在がプジョーRCZ。当時の308ベースの2+2スポーティカー(クーペ/2010~2015年)だが、ルックスは泣く子も黙る、ほぼスーパースポーツ。それが今なら100万円台から買えるのだ。レアな6速MTモデルを探せれば、その1.6リッターターボエンジンがもたらすスポーティなドライブフィール、パワー感、快音、フットワークテイストに気分がアガること間違いなし。街で同じクルマとすれ違う機会も極めて少ないだろう。

 なんで今、そんなちょっとだけ古い話をするかと言えば、新型のトヨタ・スープラと同じく、オーストリアのマグナ・シュタイアのグラーツ工場で生産されていた“マグナ・シュタイア”つながりがあるからだ……。ちなみに+2の後席は、小柄な女性でも乗車拒否!? されそうな完全なる緊急席(荷物置き場)ですけどね。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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