国産メーカーのなかで圧倒的高評価! マツダ車がカッコいいデザインを手に入れられたワケ (2/2ページ)

今後は日本の美意識も魂動デザインに盛り込んでいく

──魂動デザインの今後について

「2015~2017年にかけてマツダは魂動デザインを次のステップとして深化させるべく、日本の美意識を礎とした「新たなエレガンス」の表現を追求した2台のコンセプトカーをつくりました。2台が示した重要なキーワードは“艶”と“凛”であり、2015年の『RX-Vision』は“艶”を、2017年の『Vision Coupe』は“凛”を体現しています」。

「また、この2台が表現する『エレガンス』とは、日本の美意識に通じる『控えめでありながら豊かな美しさを持つ』ことを意味しています。凛とした印象のなかにもどこかゆとりがあり、艶がある。このイメージを、マツダらしい『エレガンス』としてクルマのデザインに表現していくことを、2台のコンセプトカーによって明確にしました。この2台のコンセプトカー以降、マツダは魂動デザインの生命感をマツダらしい「エレガンス」とともに表現するためのアプローチとして、従来のキャラクタラインを使った動きのリズム表現の手法から、面の作り込みによる光の移ろいや陰影感を使った生命感の表現へと深化させています」。

「魂動デザインの次のステップでは、日本の美意識とは繊細なバランスの上に成り立っているものと捉え、『引き算の美学』によって生まれる余白の豊潤さを大切にし、要素を削ぎ落としたシンプルなフォルム、そして研ぎ澄まされた繊細な光の表現でクルマに命を吹き込むことに挑戦しています。古来より培われてきた繊細な日本の美意識、その根底に流れる本質を解釈する。2019年に登場したMAZDA3以降の新世代商品では、これらの考えに基づき、より自然な生命感を感じさせる『エレガントで上質なスタイル』を描いていくことを目指しています」。

 このように、マツダの魂動デザインはデザインを決める段階から実現化に至るまでのプロセスを大きく変えたことによって生み出されているということがわかった。マツダは「それほど大規模な会社でないからこそ、いろいろな部分で小まわりが利く」と話しており、今回の魂動デザインについてもそれが功を奏したと言えるだろう。

 小まわりが利き、風通しの良い社風だからこそ実現できた魂動デザイン。今後登場する第7世代と呼ばれるマツダ車のデザインにも大いに期待をして待ちたいと思う。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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