アイドリングストップ車でネックになるのはやはり車両価格の高さ
というわけで、アイドリングストップ車でネックになるとしたら、車両価格の高さぐらいだろう(5~10万円ぐらい割高になる)。しかし、日産の調査によると東京都内の都市部を実走した結果、「1時間のうち22分は赤信号で停止」というデータがある。
また、岩手県立大学のリポートでも、走行時間内の停止時間の割合は全国平均で24%、都市部については47%という結果が出ているので、仮にこれらの停止時間の半分でアイドリングストップが働いたとしても、やはり燃費や排ガス面でのメリットは期待できるはず。
実走テストでも、アイドリングストップが働くと平均で5.8%、都市部では13.4%の燃費向上があり、JAFのテストでも120kmのドライブで、約800ccの節約になったことがわかっている。
このぐらいの燃費向上では、車両価格が高くなった分を燃料代で相殺しようとすると、10万kmぐらいは乗らないと割が合わないかもしれない。しかし、逆にいえばアイドリングストップに馴染めない、違和感があるといったことを理由に、アイドリングストップのキャンセルボタンを押すということは、そのまま5~10万円もするアイドリングストップシステムを無駄にしてしまうというわけで、最大の無駄になるのでは?
したがって、よほどのことがない限り、アイドリングストップ機能がついているクルマなら、基本的にその機能を最大限生かした方が、経済的にメリットがあるといえるだろう。