歴代初となるミッドシップレイアウトで右ハンドル仕様も用意
シボレーは、長く愛されるスポーツモデル・コルベットの新型を7月18日にアメリカで発表した。史上初となるミッドシップとなり、従来のすべてのシボレーモデルの集大成として位置づけられている。
これまでのフロントエンジン搭載モデルによるパフォーマンスは頂点に達したとしており、さらなる進化のためには新たなレイアウトが必要という決断をし、ミッドシップレイアウトを採用した。これにより、フロントエンジン搭載モデルから加速タイムが3秒以下に短縮された。
これにより、エクステリアデザインも従来モデルよりも大きく変わっている。ミッドシップレイアウトとなったことで、より未来的な雰囲気に生まれ変わった。航空機とレーシングカーをデザインのルーツに、フロントガラスが車両前部寄りに配置されていることで、最新の戦闘機のような雰囲気を醸し出している。また、水平方向に流れるようなプレスラインや、アグレッシブなフロントフェンダーなどは、従来のコルベットらしい雰囲気のデザインとなっている。
新たに車体中央へ搭載された、NAのV型8気筒6.2Lエンジン「LT2」を搭載。パフォーマンスエキゾーストを搭載した状態で、最高出力は495馬力(369kW)、最大トルクは637N・mを誇る。ベースモデルのコルベットとしては、過去最大の出力とトルクを誇る。また、このエンジンは低い位置に搭載されており、低重心化にも貢献。ドライサンプオイルシステムと3基のスカベンジポンプを搭載したことで、本格的なサーキット走行でも潤滑性を保つことが可能だ。
組み合わせるトランスミッションは、シボレーとして初の8速DCT。TREMEC社と共同開発したもので、ダイレクトな走りを堪能することができる。また、ダブルパドル式クラッチ解除機構を持っているため、左右両方のパドルをホールドするとニュートラルにすることが可能なため、よりマニュアル的な操作も可能になっている。
ドライバーモードは従来の4つから6つに変更となっており、より自分好みの走行モードを選択することが可能。従来のWeather/Tour/Sport/Trackの4つに加え、キーをオフにしても個別設定が記憶されているマイモード、そしてコルベットのパフォーマンス仕様であるZ06やZR1、Z51といった名称になぞらえたZモード。エンジンやトランスミッションの調整まで可能となるモードだ。
足まわりはコイルオーバーダンパーを採用したことで、高速道路での優れた乗り心地とサーキットでの走りの良さを絶妙に両立させている。電子制御ステアリングにも改良を加えていることで、ドライバーの入力に対し、即座に反応するようなシャシーに仕立てられた。
新型コルベットは2019年下旬から市販モデルの生産がスタートする。また、コルベット史上初となる右ハンドルが生産され、日本市場に導入されることになる。なお、日本市場への具体的な導入時期はまだ未定となっている。