当時は誰もがハイソカーの先進装備に憧れた
ソアラや白いマークIIなど、1980年代半ばに勃興したハイソカーブーム。あか抜けたデザインやそれまでのセダンやサルーンになかったクリーンなイメージなど、人気の理由はさまざまあるが、そのひとつが先進的な装備が採用されていたことだろう。
バブルに向かってまっしぐらの時代だけに、開発予算もふんだんに投入され、日本初だけでなく、世界初の技術もたくさん誕生した。マイコンが搭載されたのもこの時代だ。今回は、ハイソカーに採用された先進技術を紹介しよう。
1)デジタルメーター
なにはなくともソアラに採用されて驚いたのがこちら。数字で表示される速度はもちろん、バーが伸びていくタコメーカーにも先進を感じたものだ。ただ液晶といっても今のようにグラフィカルではなく、緑色などに発光する程度だった。それでも当時は最先端だったのだ。
2)スペースビジョンメーター
デジダルメーターを継承しながら、奥行きのある宇宙感をプラスしたのがこちら。さらに先進性がアップした。
3)TCCS
初代ソアラに搭載されたTCCSとはトヨタ・コンピュータ・コントロールド・システムの略でエンジン統合制御システム。1980年代はマイコンという言葉が登場し、コンピュータ制御が始まった時代でもあった。ただし、スペックは今では考えられないほど低かった。
4)TEMS
こちらもトヨタの技術だが、TEMSとは電子制御サスペンションのことで、今では当たり前ように装備されているが、路面状況に合わせて減衰力を自動で調整するというもの。今見ると制御はち密ではなかったが、付いているだけでも十分だった。