最新型が最良なのはわかっているが……
スポーツカー受難の今の時代において、コツコツと進化を続けながら販売が続けられているトヨタ86/スバルBRZと日産GT-R。デビューから86/BRZで7年、GT-Rに至っては間もなく12年が経過しようとしている。そんな長きにわたって販売されている両車だけに、中古で買うならどの年式がベストなのだろうか?
もちろんこういった機械ものに関しては、最新のモデルが最良のモデルというのが定説。大衆車や実用車に関しては年式が進むごとに合理化という名のコストダウンが入る場合もあるが、86/BRZやGT-Rのようなスポーツモデルに関しては、少なくとも走りに関する部分でコストダウンがなされることはないと言える。
とはいえ「高年式モデルを買ってください」では話が終わってしまうので、もう少しいろいろ考えてみたい。なお、今回は限定モデルや特別仕様車は除外し、標準車をベースに検討することとした。
トヨタ86/スバルBRZの場合
「自分だけの1台を楽しみながら育てる」、「お客さまとともに進化する」というキーワードで生まれた同車だけに、細かな改良が続けられている。そのなかでも大きく変更があったのが2016年7月に行われたマイナーチェンジだろう。
エンジンの出力が微増しただけでなく、リヤピラーのスポット打点増し打ちによるボディ剛性強化というなかなか一般ユーザーでは手を入れにくい部分にまで改良が及んでいるのだ。
とはいえ、後期モデルの中古車はタマ数も多くなく、価格も総額で200万円弱〜といったところ。それであれば150万円以内でねらえる前期型の修復歴なし、低走行の個体をベースに差額で自分好みにカスタマイズするというのも大いにアリではないだろうか。
カスタマイズすることを前提に開発された車種だけに、ベースとして考えるのであれば買いやすい価格帯のものを選ぶほうがより86/BRZを楽しめると言えるだろう。