海外ではバスの現在地がわかるシステムを構築する都市も存在
そうしたなか、道路渋滞などで明らかに予定どおりに運行されていないバスに乗り合わせた時に、「なぜ時間通りにこないんだ」といったクレームを乗車時に運転士に言っている乗客を筆者も見たこともあるが、このようなクレームは多くなる一方のようだ。
一部乗客からの強いクレームに運転士が委縮したり、過度に警戒しながら運行業務に従事することで、安全運行を阻害、つまり事故を誘発しやすくなっているという話も聞く。
筆者が見てきた限りでは、海外の路線バスではバス停に時刻表は存在しない。最近では、バス停においてだけでなく、スマホでのバスロケーションシステム(接近情報などの提供)の情報提供が充実している都市も多いので、時刻表がなくとも不自由することが少なくなった地域も多い。
日本でも仮に遅発に関しての運転士へのクレームがこれ以上ひどくなれば、時刻表を廃止して、ロケーションシステムでの“あと●分で到着します”といった情報提供の充実に切り替えたほうがいいのかもしれない。