熱せられた金属粉が主となるので黒い
クルマのディスクブレーキは、回転するローターをブレーキパッドで挟み込んで、その摩擦力で制動力を発揮する仕組みになっている。このため、制動力を発揮しようとすると、パッドがローターの表面を削るとともに、ローターがパッドを削って、粉塵が出るのが避けられない。
ローターの削りカスはほぼ鉄粉。知っての通りブレーキとは、運動エネルギーを熱エネルギーに変換するシステムなので、ブレーキをかけるとローターは高温になる。その高温になったローターから出る削りカス=ブレーキダストは、熱せられた鉄粉なので、最初は黒い色をしているというわけ。それを放置しておくと、やがて茶色から赤っぽく変色していく。
また、ブレーキパッドの摩擦材にもスチール繊維や銅繊維、酸化アルミ、酸化マグネシウム、酸化クロムなど、金属系の摩擦材も使われているし、摩擦潤滑剤には黒鉛やカシューダストなどがブレンドされているので、これらが削れることでも黒い粉塵=ブレーキダストの元となる。