日本は一部クルマ好きの乗りものだがアメリカでは売れ続けている
1)女性が大好きだから
アメリカで2ドアクーペが売れ続ける。理由のひとつが、女性ドライバーからの支持だ。アメ車に2ドアクーペが登場したのは、1950年代。全長6メートル近い巨大なボディに豪華な装飾を凝らしたクーペが登場するや、男性はもとより女性からの人気が高まった。
そうした需要をしっかりと捉え、大量生産化に成功したのが、60年代のフォード・マスタングだ。ポニーカーと呼ばれ、女性が乗りやすい馬を扱うような商品イメージを訴求した。
一方、マスタングは男性が好む大出力型のスポーツカーとしても進化。シェルビーコブラなどレース仕様も登場する。マッスルカーでは、GMシボレー・カマロやダッジ・チャレンジャーなどがライバルだが、これらも女性がオシャレに乗るクルマとして人気を博した。
そのほか、スペシャリティカーとして別格の存在であるGMシボレー・コルベットでも、60年代からオシャレ感覚で乗る女性が多かった。
その後、70年代の日産フェアレディZ、80~90年代の三菱エクリプスなど、男性のみならず女性の支持を受けた2ドアスポーツカーがアメリカでは多く登場した。
加えて、オープンカーを指すコンバーチブルでも、中高年の女性の人気が高いというのがアメリカでのクルマの歴史だ。