この記事をまとめると
■クルマは長期間動かさないで放っておくとトラブルが発生することがある
■タイヤ、ガソリン、サイドブレーキ、換気、バッテリーには要注意
■長期間まったく動かしていないクルマを復活させるには莫大な時間と費用がかかる
長期間動かさないとタイヤが変形する!
通勤や買い物など、普段から足として使っていればいいが、あまり頻繁にクルマに乗らないという人も少なくないはず。サンデードライバー程度は問題ないにしても、趣味のクルマや単身赴任で愛車はそのまま置いていくという人もいるだろう。
最近のクルマは少々放置してもなにごともなかったかのようにエンジンはかかるが、放置することでのトラブルはないのだろうか? 注意すべきポイントを見ていこう。
1)タイヤ
まず、問題になるのがタイヤ。放置すると同じ場所に力がかかり続けるので、そこだけ平らになってしまう、いわゆるフラットスポットができてしまう。そうなると元には戻らないので、4本とも交換ということに。無理して乗っても、振動がすごくて乗れたものではないだろう。
ちなみに、厳密にはハブベアリングにも同じことが言える。
対策としては、空気圧を高めにしておくのと、定期的に少しでもいいから動かして、一定の場所に力がかからないようにする。
2)ガソリン
そしてもうひとつ重大なのが、ガソリンが腐ってしまうことだ。ガソリンが腐ること自体意外に思うかもしれないが、半年ぐらいから劣化が始まると思っていい。腐るといっても実際は酸化して酢酸などに変質するので、色は緑色になって、強烈ななんとも言えない刺激臭がする。
対策としては、定期的に給油するしかない。少々の劣化ならエンジンはかかるので(アイドリングでの振動がひどかったりするが)、新しいガソリンを入れてやる。入れると元には戻るので、あとはできるだけ走ってタンク内のガソリンを使うようにする。このように完全に腐りさえしなければ復活させるのは簡単ではある。
ただし、完全に腐ってしまうとインジェクションに変質物が溜まって始動困難になってしまう。その場合は分解したり、新品への交換などかなり手間はかかるので、やはり完全に腐らせないようにしたい。