意外な車種が高値に! アメリカで人気のネオクラ日本車5台とは (2/2ページ)

鉄板のスカイラインGT-RやランエボやインプWRXは入っていない

1990年代~2000年初頭

 70年代以降、80年代は日系メーカー各社がアメリカ国内生産をはじめ、日本車はアメリカ人の生活に根付いていく。だが、この時期の日本車はカローラ、カムリ、シビック、アコードなどC/Dセグメントと呼ばれる大衆車が主体。そのため、ネオクラとして人気になることはない。

 その後、90年代後半になると西海岸を中心とした、日本車改造ブームが起こる。きっかけは、ロサンゼルス近郊の中国マフィアが非合法な公道ドラックレースや、違法薬物を売りさばくバーティでローダウンをした日本車などを展示したことだ。

 こうした社会現象が映画「ザ・ファースト・アンド・フューリアス(邦題:ワイルドスピード)」としてフィクションとして描かれた。

 この日本車改造ブームで活躍したクルマたちがいま、アメリカのネオクラの主体となっている。それが、70/80型トヨタ・スープラ、三菱3000GT、三菱エクリプス、そしてアキュラ・インテグラだ。

 ブームの当時、30歳代だったジェネレーションX、また20歳代だったジェネレーションYがすでに中高年となっている。彼らが90年代後半の「あの興奮を再び」と、ネオクラ車を物色しているのだ。

 なお、日産スカイラインGT-Rは当時、正規輸入されておらず、また三菱ランサーエボリューションとスバルWRX STIは2000年代に入ってから正規輸入となったため、近年のアメリカでのネオクラ車の対象になっていない。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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