鉄板のスカイラインGT-RやランエボやインプWRXは入っていない
1990年代~2000年初頭
70年代以降、80年代は日系メーカー各社がアメリカ国内生産をはじめ、日本車はアメリカ人の生活に根付いていく。だが、この時期の日本車はカローラ、カムリ、シビック、アコードなどC/Dセグメントと呼ばれる大衆車が主体。そのため、ネオクラとして人気になることはない。
その後、90年代後半になると西海岸を中心とした、日本車改造ブームが起こる。きっかけは、ロサンゼルス近郊の中国マフィアが非合法な公道ドラックレースや、違法薬物を売りさばくバーティでローダウンをした日本車などを展示したことだ。
こうした社会現象が映画「ザ・ファースト・アンド・フューリアス(邦題:ワイルドスピード)」としてフィクションとして描かれた。
この日本車改造ブームで活躍したクルマたちがいま、アメリカのネオクラの主体となっている。それが、70/80型トヨタ・スープラ、三菱3000GT、三菱エクリプス、そしてアキュラ・インテグラだ。
ブームの当時、30歳代だったジェネレーションX、また20歳代だったジェネレーションYがすでに中高年となっている。彼らが90年代後半の「あの興奮を再び」と、ネオクラ車を物色しているのだ。
なお、日産スカイラインGT-Rは当時、正規輸入されておらず、また三菱ランサーエボリューションとスバルWRX STIは2000年代に入ってから正規輸入となったため、近年のアメリカでのネオクラ車の対象になっていない。