アメリカではどこでもあおり運転が多く見受けられる
1)米テールゲイティングの場合
「もう、やんなっちゃう。さっき、会社から帰りのフリーウエイで、テールゲイティングされたのよ。頭にきちゃう!」。アメリカの共働き夫婦、奥さんが旦那さんの帰宅直後にそんな話題を持ち出す。
こうした光景はけっして珍しくない。本来、テールゲイトとはクルマの車内後部を指す。そこに後続車が接近して走行する行為を「テールゲイティング」と呼ぶ。日本語に訳せば、これがあおり運転に相当する。
アメリカではテールゲイティングが原因とみられるフリーウエイでの大事故が多い。これは都市部や地方部での差はなく、全米どこでも運転が粗い人が目立つ。
筆者は約40年間、全米各地で実際に運転してきたが、その経験でいうと、運転の粗さが目立つのは、ミシガン州デトロイトや、カリフォルニアの南側のオレンジカウンティ。実勢速度が高く、さらにテールゲイティングが多い印象がある。
この他、ピックアップトラックやフルサイズSUVが多く「トラックカウンティ」と称されるテキサス州でも、テールゲイティングをよくみかける。
こうした事態を警察も承知していて、車間距離違反での摘発を強化している。