6月は増販期・上半期締め月・四半期決算月が重なっている
毎年6・7月はディーラーにとって「夏商戦」と銘打った増販期(より多く新車を売りたい時期)となっている。過去には「夏のボーナスセール」などと銘打っていたが、働き方の多様化などもあり、必ずしも大多数の就労者にボーナスが支給される時代でもなくなっていることに配慮し、いまでは「夏商戦」などとしている。
増販期というのは大体2カ月で展開するのが基本であり、追い込みとなる後半月のほうが値引き拡大などの好条件をより引き出しやすいとされるのが一般的だが、こと夏商戦に限って言えば6月のほうが好条件をより引き出しやすくなっている。6月は暦年締めでの上半期締め月であることと、四半期決算月が重なっているからだ。さらに6月に好条件を引き出しやすくさせているのが、販売ランキングを強く意識したモデルが近年目立っていることである。その代表格がホンダN-BOXと日産ノートである。
N-BOXは単月締め、半期締め、暦年締め、事業年度締めなどなど、あらゆるカテゴリーで、登録車と軽自動車を合わせた、つまり日本一売れている乗用車となっている。またノートは日本一のタイトルは逃しているものの、登録車のみの販売台数ランキングではトップの常連となっている。当然ながらこの2台は今年の6月も「2019暦年締め上半期ナンバー1」を狙ってくるのはほぼ間違いない。