便利機能と快適装備を盛り込みよりラグジュアリーに
ジャガー・ランドローバー・ジャパンは6月1日、ラグジュアリーコンパクトSUVの新型「レンジローバー・イヴォーク(RANGE ROVER EVOQUE)」の受注を開始した。「R-DYNAMIC SE」グレードをベースにした2020年モデル限定グレード「FIRST EDITION」も用意している。
イヴォークは日本で2012年に発売されて以来、世界中で累計80万台以上を発売し、210以上の国際的な賞を獲得するなど、ラグジュアリーコンパクトSUV市場をけん引してきたモデルだ。
登場以来初となるフルモデルチェンジでは、イヴォークの特徴であるクーペスタイルのシルエットはシッカリと継承。新型もまた、ひと目でイヴォークとわかるスタリングになっている。
新型のエクステリアデザインは、独特の傾斜したルーフラインとリヤに向かって上昇するウエストラインがまぎれもなくレンジローバーファミリーの一員であることを表現。凹凸がなくドアパネルへとフラットに格納されるデプロイアブル・ドアハンドルや、シャープな印象を与える切れ長の超薄型マトリックスLEDヘッドライトがボディラインの美しさを引き立てている。また、「R―DYNAMIC」グレードには専用のディティールとコッパーのアクセントを加えた。
ボディカラーは、ソウルパールシルバーと新色のノリータグレーを含めた全13色展開だ。
インテリアにも繊細な英国のクラフトマンシップを凝縮している。すっきりとしたサーフェスや精巧なデザインを施し、10インチの2つの高解像度のタッチスクリーンからなる最新のインフォテインメントシステム「Touch Pro Duo」を備える。
シートカラーには新色のクラウドとディープガーネットを追加したほか、素材は従来のレザーに加えて、高い耐久性を備えるウール混紡のKvadrat、プレミアムテキスタイルやリサイクル素材を活用したDinamicaスエードクロス、ユーカリ素材を使ったEucalyptusメランジ・テキスタイル、しなやかな風合いと高い通気性、抗菌性が特徴のUltrafabricsポリウレタンを取り揃えた。
また、電動化に対応する新設計のPTA (Premium Transverse Architecture)を採用し、ホイールベースを20mm延長した。これにより、リヤシートのレッグルームやトランクルームが拡張したほか、タブレットやバッグ、ペットボトルなどを収納する十分なスペースを用意。40:20:40の分割可倒式リヤシートを倒すと、トランク容量は最大1383リットルにまで拡大する。
利便性と実用性の高い最新機能も搭載。ボンネット下の地面を、ボンネットが透けているかのように、180度の視角をモニターに映し出す「ClearSightグラウンドビュー」は世界初の技術だ。これはランドローバーが2014年に発表したトランスペアレント・ボンネット・テクノロジーを具現化したもので、段差のある中央分離帯やオフロードなど障害のある路面を走行する際にその効果を発揮する。
さらに乗員や荷物で後方視界が悪い時に活躍する、ジャガー・ランドローバー初の「ClearSightインテリア・リアビューミラー」も装備。これは日本車などでも採用車種が増えている、ルームミラー部分をモニター化し、後方の映像をカメラで撮影して映し出すものである。
そのほか、ヘッドアップディスプレイ、キーとスマートフォンのブルートゥース信号によってドライバーを自動で識別し、ドライバーの好みや行動パターンに合わせた快適装備、ドライブモードの設定をサポートする「スマート・セッティング」、ワイヤレス接続で最新のソフトウエアにアップデートできるSOTA (Software Update Over The Air)もランドローバー初採用の機能となる。
走破性能も進化した。路面状況に応じ、サスペンション、トランスミッション、トラクションなどの特性を自動制御するテレイン・レスポンス2を採用。さらに車両の走行状況を常にモニターし、必要に応じて前輪と後輪とトルク配分を瞬時にかつ自然なほど滑らかに調整し、それと同時に燃費を向上させるアクティブ・ドライブラインとエフィシェント・ドライブラインを搭載している。
コネクティビティも充実。離れた場所から車の情報を確認・操作できる「リモート」や、スマートフォンのアプリを車両のタッチスクリーンから操作できる「InControlアプリ」、最大8つのデバイスに接続可能な4Gの「Wi-Fi ホットスポット」、高画質の2D/3Dマップを表示して快適な移動をアシストする「ナビゲーションプロ」のほか、Android AutoやApple CarPlayにも対応している。
エンジンラインアップは2リッター直列4気筒INGENIUMディーゼルエンジン一機種(D180)と、2リッター直列4気筒INGENIUMガソリンエンジン三機種(P200/P250/P300 MHEV)で、全17グレードを展開する。
ジャガー・ランドローバー初となるマイルドハイブリッドは48Vのバッテリー、ベルト・インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター、コンバーターを搭載し、17km/h以下に減速するとエンジンを停止させて減速エネルギーを蓄電し、そのエネルギーを発進時に動力として活用する。渋滞など低速域で走行する際、静かで効率的な走行でき、燃費の向上にも寄与する。
2020年モデルのみの限定グレード「FIRST EDITION」は、「R―DYNAMIC SE」をベースに、20インチホイールやブラックコントラスト・パノラミックルーフ、専用のFIRST EDITIONスクリプト付きイルミネーテッドメタル・トレッドプレートやカーペットマット、デュオトーンシートを装備したもの。
メーカー希望小売価格(税込み)はディーゼルエンジン搭載モデルが523万円〜821万円、ガソリンエンジンモデルが461万円〜801万円。