ダイハツの新世代クルマづくり「DNGA」の新技術を公開! まずは7月発売の新型タントから (2/2ページ)

将来の電動化なども見据えたプラットフォームに

 パワートレインにも新技術がふんだんに盛り込まれている。エンジンは従来のタイプをさらに磨き上げて進化。そのなかでも注目すべきは日本初のマルチスパーク(複数回点火)の採用だろう。これによりシリンダー内での燃焼速度が早まるため、ノッキングの抑制やEGR量拡大により燃費性能が向上するというメリットがあるという。

 また、組み合わせるCVTも進化。「D-CVT」と名付けられ、従来のベルト駆動に加えてギヤ駆動もプラス。低速では従来どおりのベルト駆動でスムースな発進加速をもたらし、高速時はギヤ駆動も加わり、伝達効率を約8%向上させている。150N・mまで許容しているので、軽自動車のみならず小型車にも搭載が可能だ。

 これにより高回転時はCVTの回転数も低く抑えることが可能なので、高速時のエンジン音も抑えられる。もちろん燃費にも貢献し、定地走行燃費は60km/hで約12%、100km/h時は約19%も向上するという。

 先進安全の進化は、従来のスマートアシストIIIがさらに進化。全車速追従機能付きACCや駐車枠の白線を検知するスマートパノラマパーキングアシスト、車線の逸脱を防止するレーンキープコントロールなどを搭載。そのほかにも車線逸脱抑制制御機能や対向車を検知して対向車部分だけ自動遮光するアダプティブドライビングビームを搭載した。

 DNGAはクルマに搭載される技術のみではない。生産ラインを車種専用から汎用ラインとできることでコストも削減可能。ダイハツのクルマづくりにも大きく貢献することになるという。将来の電動化やコネクトサービスの実現といった、CASE技術の織り込みを想定したプラットフォームとなっている。今後の展開に注目したい。


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