中国人ドライバーが中国人観光客を乗せる白タクが急増中
またメインターゲットの中国人からすれば、日本の正規タクシーより、中国語が話せるドライバーで予約も簡単という意味で、重宝している面がある。もちろん、白タクは違法行為なのだが、金銭授受の現場を抑えることはできないし、「トモダチを迎えにきた」と言われてしまうと、警察も取り締まりようがない……。費用は、正規のタクシーより高額なケースが多いようだが、単独ではなく複数で来日した外国人だとひとりあたりの負担はそれほど大きくはない。
中国では、大手旅行代理店のサイトからも、これらの白タクが予約できるようになっていて、需要はまだまだ増えそうだ。
ただし、白タクはあくまで非合法のタクシーなので、事故を起こしたときの保証や保険は当てにできないし、料金体系が確立している正規のタクシーとは違うので、ぼられる可能性も否定できない。警察や中国総領事館も白タクを利用しないよう呼びかけていて、摘発も行っているようだがいたちごっこは続いている。
一方、アメリカなどではウーバー(UBER)などのライドシェアサービスが広がっており、国内でも今年に入り政府から「自家用車を用いた有償での旅客運送は、現在の制度を利用しやすくするための見直しが必要」という声も出ている。これから東京オリンピックに向けて有償運送業務ができる制度が拡大され、白タクが条件付きで一部解禁される兆しはある。