現状の信号交差点をラウンドアバウトに置き換えられない場所も
では、デメリットはないのでしょうか?
まず、ラウンドアバウトを安全に回れるようにするには、それなりの大きさが必要となります。現状の交差点のすべてをラウンドアバウトに改良すると、急カーブになりすぎてかえって危険になるといったケースも少なくないでしょう。
さらに歩行者には大きなネガが生まれます。ラウンドアバウトは交差点が大きくなるので、横断時のルートが長くなります。基本的に信号がないわけですから、横断歩道を渡るときには必ず確認が必要となります。信号機がないことで視覚障害者がひとりで横断することは難しいというのは大きなデメリットです。こうした理由から、ラウンドアバウトでは横断歩道を設けられないケースもあったりします。
交通量が一定以上に多いケースでもラウンドアバウトのメリットは活きてきません。どんな場合でもラウンドアバウトが最適解ではないという点は覚えておくべきです。