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前年と比べ66.6%の減益! N-BOXはバカ売れするのにホンダが苦戦するワケ (2/2ページ)

前年と比べ66.6%の減益! N-BOXはバカ売れするのにホンダが苦戦するワケ

現行フィットの「リコール」が尾を引いている

 登録車と軽自動車を合わせた2018年度の年間セールストップとなったのは、言わずもがなホンダN-BOXだ。2018年度の販売台数23万9706台は、オーバーオールとして2年連続のトップであり、軽自動車だけで見れば4年連続のトップ。ちなみに、ホンダ車として国内販売のトップを2年連続で制覇したのは、N-BOXが初めてである。

 しかしN-BOXばかり売れていて、ホンダの登録車は売れ行きがイマイチという声も聞く。とくに初代と2代目においては登録車の年間販売でトップの座についたこともあるコンパクトカー「フィット」にかつての勢いはない。ライバルである日産ノートやトヨタ・アクア/ヴィッツの後塵を拝している。実際、2018年度におけるフィットの販売台数は8万5925台であって、登録車の中でも10位となっている。昔日の勢いはない。

 はっきり言って、この原因は現行モデルのデビュー時にハイブリッド関連のリコールを連発したことによるイメージダウンが大きい。結果的にデビューから一年ほどで5回のリコールを実施(すべてハイブリッド関係ではない)ことで、まったく新しいハイブリッドシステム「i-DCD」への期待を裏切り、フィットが持っていたブランド力を棄損してしまった。

 いまや軽自動車でもマイルドハイブリッドを採用しているモデルは多いが、N-BOXはハイブリッドを採用していない。作り手が意識しているかどうかは別として、ブランディング目線でいえば、3代目フィットが築いてしまったホンダハイブリッドへのネガティブイメージを回避しているという見方もできるだろう。

 もっとも、「i-DCD」ハイブリッドシステムは現行フリードに搭載するタイミングで、7速DCTの変速比を見直すなど大きく進化を遂げている。フィットでいえば2017年夏からのモデルではスムースな乗り味で、デビュー時に指摘されたギクシャク感はみじんもない。現在の状態でデビューしていれば、今頃はフィットが違うポジションにいたかもしれない……。

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