譲られたので右折したらバイクと接触したという事例も
そもそもの原因である、右折タイミングを見誤らなければ直進車が弾き飛ばされもなかったわけで、やはり右折車に一番の過失があるということになる。だから、事情聴取が完了した時点で直進車のドライバーは釈放されているわけで、気持ち的に釈然としないのもわかるが、実際の過失から見ると当然のことと言えるだろう。
もちろん、直進車が赤信号で進入してきてそれに右折車がぶつかった場合や、左折車に右折車がぶつかった場合は過失割合は変わってくる。ちなみに赤信号での交差点進入、つまり信号無視はかなり罪が重いので、両車半々になったり、直進車が10になることもある。最近は赤信号になっても無理な直進が多いだけに、とくに注意してほしい。黄色でも過失割合は増すので、余裕をもって停止することが大切だ。
最後に右直事故はオートバイが多いと紹介したが、バイクが直進で、右折車にはね飛ばされることが多い。これはバイクは小さくて、速度感覚がクルマと違うのが原因。具体的には実際の速度よりも遅く見えることが多く、白バイの警官でも正確な速度は答えられないほどだという。また、バイクとの右直事故で、加害者のクルマがよくいうのが「気がついたらバイクが突っ込んできた」というのがあるが、これは典型的な速度の見誤りだ。
そのほか、サンキュー事故と呼ばれる右折車を譲ったら、バイクや歩行者が出てきて事故を起こしてしまったなどもある。それほど右折での油断や確認不足は事故につながりやすいので、皆さんもくれぐれも気をつけてほしい。