F1やモトGPから得たノウハウも注入!? ホンダの船外機や汎用エンジンの高い実力を再認識 (2/2ページ)

耕うん機や発電機の始動性の良さに驚いた

 浜名湖に繰り出し、まずはボートのダイレクトな動きに古典的なモビリティとしての魅力が詰まっていることを感じたのちに、許可されたエリアでボートを動かしてみます。スロットルを開くと、エンジン回転が上昇、速度が上がっていきます。前述のようにエンジンとプロペラはダイレクトにつながっているので、リニアリティという面ではクルマ以上なのは驚きの発見です。内燃機関が好きな人にはたまらない乗り物といえそうです。

 さて、パワープロダクツ事業本部でもある細江船外機工場には、汎用エンジンを使った耕うん機などを試すための農園も用意されています。せっかくの機会ということで、ご好意で耕うん機や芝刈り機の体験もできました。こちらも初めての体験だったので、どのように優れているのかはわかりませんが、エンジンの始動性が非常に優れていることは印象的です。

 この手の汎用エンジンを使った道具にセルモーターなどはなく、ひもを引っ張るリコイルスターターによってエンジンをかけます。リコイルスターターによる始動は慣れが必要で、一発始動は難しいという印象もありますが、ホンダの汎用エンジンは冷えた状態からでも簡単に始動します。また、リコイルスターターを引く力もさほど必要ではなく、手軽に使える道具として、作り込まれていることが確認できました。

 とくに家庭用カセット型ガスボンベを使う、ホンダ独自の耕うん機「ピアンタ」や発電機「エネポ」の始動性は良好で、汎用エンジン機器に慣れていないユーザーでも簡単に使えるというのは本当だと実感しました。さらに、ガソリンと違って長期保存のしやすいカセット型ガスボンベを使う発電機は、災害時のバックアップ用としても有効なのだそうです。そうした製品の使い勝手や耐久性などを確認しているのも、じつは細江船外機工場の役割だということを、今回の訪問で知ることになった事実でした。

 海や畑で活躍するホンダのパワープロダクツにも、四輪や二輪で培ってきた信頼性や楽しさが生きているのです。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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