引き算の美学でシンプルながら存在感は抜群
新世代「スカイアクティブ・ビークル・アーキテクチャー」は、ボディ・シャシーのみならず、タイヤやシート、前述の運転席まわりも含め有機的に連携させることで、『運転姿勢を人間の歩行状態に近い状態に近づけ、長距離移動でも疲れにくく意のままに操れる挙動特性と運転環境を構築する』という考えに基づき設計されている。
これらの考え方の多くは昨年マイナーチェンジしたアテンザやCX-3に先行採用されたが、新型マツダ3ではすべてのメカニズムが刷新されている。はたして日本の公道を走ったとき、この思想がどの程度狙い通りに実現されているか、大いに期待したいところだ。
そして「スカイアクティブX」は、圧縮着火によるリーン燃焼の制御にスパークプラグを用いることで、従来考えられていたHCCI(予混合圧縮着火)では低回転・低負荷域に限られていた圧縮着火をほぼ全域で可能にし、ディーゼルエンジンの高トルクとガソリンエンジンのスムースさを両立。
さらに、回生した減速エネルギーをベルト式ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)で電力に変換して24Vのリチウムイオンバッテリーに蓄え、モーターアシストなどに活用する「Mハイブリッド」と組み合わせることで、さらなる燃費改善を図っている。