この記事をまとめると
■EGRとはエンジン・ガス・リサキュレーションの頭文字
■燃費向上や窒素酸化物の軽減を実現する
■EGRの仕組みについて詳しく解説する
排気ガスを吸気に混ぜて再度シリンダーに入れるのがEGR
EGRとはエンジン・ガス・リサキュレーションの頭文字から取ったもので、日本語にすれば、排気ガス再循環という意味になる。メカに興味がある方は目にしたことがあるだろうし、新車紹介でも最近はエコ技術のひとつとして触れられていることもある。
仕組みとしては簡単で、排気ガスを吸気に混ぜて再度シリンダーに入れるといったもの。大きくは内部EGRと外部EGRに分かれていて、前者は吸気バルブと排気バルブのオーバーラップ(両方とも開いている状態)を利用し、後者は配管によって戻している。
エンジンに取り込む空気はフレッシュなほうがいいように思えるが、なぜそのようなことをしているのか? 詳しく説明するととても難しくなるので、概要だけ簡単に説明すると、まずポイントになるのは排気ガスには理論上、酸素は含まれていない(実際は少し含まれていることがある)ということ。
そのため、吸気に排気ガスを混ぜると、酸素量はEGRがない場合よりも少なくなるので、燃焼温度を下げることができる。そうなると、NOx(窒素酸化物)の発生を減らすことができる。