「スポーツ」に馴染みのない日本人にSUVを定義するのは困難
一応、トヨタの現行車では、C-HR、ハイラックス、ハリアー、RAV4、ランドクルーザー、ランドクルーザープラドが、SUVに当たるということも付け加えてくれた。
他社では、日産だとジュークとエクストレイル、ホンダはCR-Vとヴェゼル、三菱はアウトランダー、エクリプスクロス、RVR、パジェロ、マツダがCX-3、CX-5、CX-8、スバルがXV、フォレスター、レガシィアウトバック、スズキがジムニー、XBEE、SX4 Sクロス、エスクード、ハスラーといったところが、メーカー公認のSUVとなる。
本来「スポーツ」とは、日々の生活から離れること、すなわち、気晴らしをする、休養する、楽しむ、遊ぶといった意味の言葉だったが、どれも現代の日本人にはなかなかなじみの薄い言葉なので、「スポーツ」の本質を掴んでいない日本人に、SUVを定義するのは困難といえば困難で、多様化すれどまとまる気配はまるでない。
言葉は生き物、時代とともに移り変わるので、かつてRVという大きなくくりのなかから、細分化してSUVという呼称が広まったように、やがてSUVもさらに細かく分類され、きちんと定義されるかもしれない。ただ現状では、メーカーがSUVと名乗ればSUV。ユーザーがSUVと認識すればSUV、といった明確さに欠けるカテゴリーになっている。