世界的に売れているのは見た目の良さだけじゃない!
世界中でクロスオーバーSUVがブームです。いや、短期的なブームという段階ではありません。すでに、大きなカテゴリーとして成長しています。国産ブランドでいうとマツダやスバルはクロスオーバーSUVがラインアップの中心となっていますし、ドイツ系ブランドでは標準的なSUVに加えてクーペルックなSUVも充実してきています。平成最後のクルマ(?)としてトヨタがRAV4を日本に再導入したことにもクロスオーバーSUV市場が拡大していることを感じさせます。
では、なぜにSUVは世界中で評価されているのでしょう。さまざまな理由が指摘されるでしょうが、ここでは3つの「グッドポイント」を人気の秘密としてピックアップしてみたいと思います。
1)着座位置の高さによる視界のよさ
トヨタのランドクルーザーやランドローバーのモデルなどはクロスオーバーSUVというよりはクロスカントリー4WDと呼びたくなります。クロスオーバーSUVの厳密な分類はありませんが、乗用セダンのプラットフォームやボディを利用したSUVというのが大方の見方でしょう。かつては「ライトクロカン」などと呼ばれ、その元祖といえるのがトヨタRAV4やホンダCR-Vなのですが、ライトクロカンという名のとおり、クロスカントリー4WDよりは軽量で、エントリーグレードにはFWD(前輪駆動)を用意するなど、お財布にもやさしい設定となっているのはうれしいポイントです。
とはいえ、ハッチバックやセダンといった乗用モデルに比べると、SUVという付加価値のぶんだけお値段が高くなっているのも事実。それでもクロスオーバーSUVを選ぶユーザーが多いのは、着座位置も高くなっていることで運転しやすいというメリットが大きいからだといえます。
視界というのは物理的な要件によって変わってきます。高い場所に座っていれば遠くまで見渡せます。先読みがしやすくなると運転はスムースになりますし、視界が広いことは安心感にもつながります。ラフロードに行くわけでもないので、重装備のクロスカントリー4WDまではいらないというユーザーにとって、軽量で燃費のネガも少ないクロスオーバーSUVは「いい」選択なのです。