マツダはスライドドア生産のノウハウを持つが……
登録車、軽自動車をあわせて日本で一番売れているクルマといえば、言わずと知れたホンダN-BOX。登録車のセールスでも日産セレナが上位に入っています。いずれも後席スライドドアのクルマで、ある意味では日本の自動車市場はスライドドア大国ともいえます。しかし、マツダとスバルのラインアップから商用車とOEM車を除くと、スライドドアのモデルは用意されていません。そこに、なにか合理的な理由はあるのでしょうか。
まず、スライドドアのミニバンについては、マツダとスバルではヒストリーの点で大きな違いがあります。スバルは軽自動車を除くとスライドドアのクルマを作っていたことはありません。3列シート車についても2000年代にオペルからのOEMで「トラヴィック」というモデルを販売したことと「エクシーガ(クロスオーバー7)」を自社開発したという2車種しか経験がありません。
一方、マツダは「MPV」、「プレマシー」、「ビアンテ」とスライドドアのミニバンを生産販売していた過去があります。また、現在でも商用バンの「ボンゴ」を自社生産していますからスライドドアの生産ノウハウは持っています。