人気の3モデルを全方位で徹底比較
今、国産車で勢いあるクロスオーバーSUVのなかでも、売れ筋はコンパクト~ミドルサイズのモデルたち。クロスカントリーというより、視界の高い乗用車、ファミリーカーとして人気がある。
ここではそのなかでもとくに売れ筋のトヨタC-HR、ホンダ・ヴェゼル、マツダCX-5にスポットをあて、それぞれの魅力を探っていきたいと思う。
■トヨタC-HR
まずは2018年国産SUV販売台数ナンバーワンに輝いたデザインコンシャスなトヨタC-HR。デビューは2016年12月。4代目トヨタ・プリウスと同じTNGA、GA-Cプラットフォームを用い、パワートレインもトヨタ・プリウス譲りの1.8リッターエンジン+2モーターのハイブリッド、および1.2リッターガソリンターボを用意。デビュー当初はハイブリッドはFFのみ、ガソリンターボは4WDのみの設定だったが、18年5月のMCでガソリンターボにもFFが加わっている。
この3台のなかで、ハイブリッドがあるのはこのトヨタC-HRとホンダ・ヴェゼルだが、ハイブリッド感がより強いのは、さすがトヨタ・ハイブリッドカーのC-HRだ。発進はもちろん、巡航中でもモーター走行モードに入る領域が広く、静かで滑らかな走行感覚が特徴だ。30.2km/LのJC08モード燃費も3台中、最上となる。
2WD車では全高が立体駐車場の入庫が容易な1550mmに抑えられ、都会でも使いやすいのも(4WDは1565mm)、SUVとして大きな特徴で、同時に最低地上高140mm(2WD/4WDは155mm/プリウス130~135mm)、サイドシル地上高約400mmと、悪路走破性は乗用車並みとはいえ、乗降はSUVらしからぬ容易性がある。
つまり、SUVのカタチをしていても、オンロードメインのデザインコンシャスな乗用クロスオーバーモデルというキャラクターであり、幅広い層に受け入れられて当然とも言える。