■マツダCX-5
サイズ的にはもっとも余裕あるマツダCX-5は2リッター、気筒休止付き2.5リッターガソリンに加え、主力の2.2リッタークリーンディーゼルターボをラインアップ。2WDと4WDの用意はもちろん、ディーゼルモデルには6速ATと6速MTをそろえているところも、マツダらしさ。今ではマツダ全車に装備されるG-ベクタリングコントロールは、直進時の運転疲労の低減、カーブでの安定感UPに絶大なる効果を発揮。車酔いがしにくくなるというデータもあるほどだ。
マツダCX-5の真打ちはやはりディーゼルモデル。とにかくトルキーで(2.5リッターガソリンより!)スムースに静かに走り、実燃費も優秀。走りの上質感としては、ガソリン車を凌(しの)ぐレベルにあると言っていい。また、後席エアコン吹き出し口が備わるのはこの3台中、唯一となる。
ボディサイズのゆとりから、ラゲッジルームの奥行きはクラス最大級の960mmもあり(トヨタC-HR 765mm、ホンダ・ヴェゼル790mm)、積載量でリードするとともに、後席が4:2:4分割で畳めるため、シートアレンジの自由度でもリード。たとえば、ラゲッジに乗せたペットにとってもうれしく、中央2部分をアームレストとして倒しておけば、ラゲッジにエアコンの風が通りやすく、また、ペットがそのすき間から顔を出すことができ、飼い主とのアイコンタクトも容易。お互い安心してドライブを楽しむことができたりする。
■安全支援装備はCX-5がリード
最後に先進安全支援機能だが、トヨタC-HRはトヨタ最新のトヨタセーフティセンスを装備。自動ブレーキは昼間のみ歩行者も検知。ACC(アダプティブクルーズコントロール)は渋滞時も追従する全車速域対応だ。
ホンダ・ヴェゼルの自動ブレーキも昼間の歩行者検知タイプ。ACCは約30~135km/h(ツーリングのみ、ほかは115km/h)での作動で、渋滞追従機能を持たないところが残念。減速からの再加速性能もちょっと物足りない。
マツダCX-5の自動ブレーキは昼夜ともに歩行者対応。ブラインドスポットモニターは3台中、唯一全グレードに備える。それらの作動性能は国産トップレベルにあると言っていい。ACCは全車速域対応だ。