厳しいドイツメーカーへと長年OE供給している実績
世界には数多のタイヤメーカーが存在する。当然各メーカーは技術開発で鎬を削り、少しでも高性能なタイヤを送り出すため、切磋琢磨しているのだ。
そうした開発競争の勝者の証とも言えるのが、速度無制限区間のアウトバーンをもつドイツ・プレミアムメーカーの純正装着タイヤとして技術承認を受けることだ。
ヨコハマタイヤは1988年に、かのポルシェの技術承認を取得。「YOKOHAMA A008P」を欧州車へ初めてOEタイヤとして納入している。
現在はADVAN Sport V103とV105を、前述のポルシェを始め、アウディ、メルセデス・ベンツ、ベントレーなどの欧州車への純正供給実績がある。現行モデルのBMW X3において、BMWにも初めて純正装着されることになった。
欧州車へのOE供給は、ドイツの速度無制限区間をもつ高速道路「アウトバーン」を走行することも視野に入れた、厳しい超ハイスピード領域でのグリップやウエット性能、さらにはハンドリングや静粛性、コンフォート性など、全方位での厳しい要求を満たさねばならない。そのため世界一過酷な自動車のテストコースとして知られるニュルブルクリンクに本格的なテストセンターを構え、開発テストを実施している。
加えて近年では環境性能が重視されるため、運動性能のみならず転がり抵抗をも視野に入れて開発する必要があるのだ。また、OEタイヤではとくに、コストも大切な要素になってくる。
こうしたいくつもの高いハードルを乗り越えて欧州プレミアムブランドへの供給を勝ち取っていることで、ヨコハマタイヤの高い技術力はより一層磨かれていく。