技術のあるハイヤー運転手のMT操作よりイマドキのATはスムース
それでもひと昔前までは、ハイヤーなどに使う高級車はATに任せるよりもベテラン運転手がMTで変速操作をした方がシフトショックが少ないといって、タクシーはAT車でもハイヤーはMT車、といった時期があった。しかし、多段ギヤが当たり前になった昨今では、高級車でもATが当たり前。
ATも年々高性能化して、以前はATのデメリットといわれた、燃費、耐久性、重量、コストも、MTに勝るとも劣らないレベルになっている。そうしたなか、ニーズもないのにMTを開発し、生産ラインを用意し、補修パーツをストックするのは、メーカー側にとって何のメリットもない。
売れないものにはコストをかけられない……。購入したいと思う人がほとんどいない現状では、セダンのMT車は教習車など特殊な需要を別にして、減ることはあっても増えることはないだろう。