余裕こそが大人の女性を作り出す
ナニをもって「大人の女性」と感じるかは、ソリャ人それぞれ意見があって然るべきだと思います。立ち居振る舞いが美しいとか、他人を思いやれるとか、自分の言動に責任を持つとか、もちろんファッションセンスが磨かれている、ボディメンテナンスがきちんとされている、なんてことも条件に挙がるでしょう。
でも、ここで1つだけ確実だと言い切れるのは、それらすべてに共通すること。そう、“余裕”があるということです。時間、心、経済的にも余裕があってこそ、大人の女性はつくられる。そう思うのです。
そんな条件をクルマに当てはめてみると、“余裕”といったらもうクーペしかありません。その気になれば5人乗りにだってできるボディを、大人2人、もしくは4人のための贅沢な空間に仕立てあげ、実用性を少し犠牲にしてでも美しいデザインを突き詰め、ただただ気持ちよく走るという快楽のために、先進技術を惜しみなく投入する……。そんなクーペは、大人の女性にこそ乗って欲しいクルマです。
とはいえ、最近は日本市場からどんどんクーペが消えています。新車で購入できるのは、もうわずか。サーキットを攻めるようなスポーツクーペではなく、女性をより魅力的に見せてくれるようなエレガントなクーペは、瀕死状態と言っていいでしょう。とくに、日本の自動車メーカーでは。だから今のうちに、女性たちにはぜひクーペというドレスを纏ってみて欲しいということで、少ないなかからも厳選してご紹介したいと思います。
1)レクサスRC
まずは比較的手の届きやすい価格帯で、思いっきり優雅なドライブができる希少な国産プレミアムクーペ、レクサスRCです。レクサスにはLCというフラッグシップクーペもあるのですが、RCはそれよりひとまわりコンパクトで、市街地でも扱いやすいのにデザインは流麗なのがいいところ。
5リッターのV8エンジンから3.5リッターのV6エンジン、2.5リッターのハイブリッド、2リッターの直4ターボと豊富なバリエーションで、パワー重視でも燃費重視でも、お好みで選べます。女性からはよく「ボディカラーがキレイ」と褒められるレクサスなので、自分らしいカラーを選べば乗るたびにテンションが上がりそうですよね。
2)日産フェアレディZ
そして、名前からして「淑女」というくらい、美しい外観にこだわっている日産・フェアレディZ。初代が1969年に誕生してから50周年を迎える、歴史あるモデルです。モータースポーツでの活躍も記憶に新しいので、スポーツカーとしてのイメージが強いかもしれませんが、運転してみると一般道ではそんなにハードな感じはなく、意外に女性にも乗りやすくフィットします。
インテリアはちょっとスポーティでメカメカしい雰囲気ですが、外観がちょっと甘めな分、室内が硬派でギャップ萌えする女性も多そう。
走りだすと、3.7リッターのV6エンジンが高回転まで軽やかに吹け上がり、五感に訴えかけてくる感じでどんどん楽しくなってくるので、病みつきになっちゃうかも。出かけるのが好きなアクティブな女性に、ぜひ乗ってみて欲しいですね。
3)アウディA5
さて、ここからは輸入車です。まずは独特の色香と先進性を併せ持つ、アウディA5。ほどよくエッジの効いたデザインは、ドライバーがちょうど全長の真ん中に座るようになり、スリムで小顔に見える効果バツグンの黄金バランス。
もちろん走ってもそのバランスの良さは発揮されて、高速道路でも山道でも、街中や渋滞の中でさえ、クルマとの一体感が常に感じられて、なんだか走っているだけでスッキリしてくるような。大人の女性とはいえ、時には心が折れるようなこともあると思うけど、そんな時もドライブするだけで晴れやかになれそうです。
そして何より、乗り心地がもう極上。RS5などハイパフォーマンス仕様はちょっと硬めになっちゃいますが、標準モデルならいつでもゆったりとしたドライブができると思います。