上海のタクシーはVWが牛耳っている状態
上海市のタクシーといえば、長い間サンタナが定番であった。日本でも大昔に日産ディーラーで販売されていたあのサンタナが、見かけはかなり変化していったものの2012年まで生産が続けられ、上海のタクシーの“顔”として走り続けていた。
ほどなく新型サンタナがデビューしたものの、初代と異なるコンパクトセダンということもあり、しばらく上海のタクシー車両が混迷しているタイミングで、韓国ヒュンダイグループの優れた営業力によってヒュンダイ・ソナタ系(旧型ベース)のタクシーが増殖。だが2年ぶりに上海を訪れてみると、タクシー車両がほとんどVW車に。セダン系のラヴィーダとミニバンのトゥーランがタクシー車両のメインとして街なかを走っていた。ほかには韓国起亜や地元上海汽車の栄威(ロエベ)のPHEV車なども走っているが、完全なマイノリティ状態となっているように見えた。
北京市や広州市では、北京福田のセノーバブランドのEVセダンタクシーが幅を利かせ始めているが、ここ上海ではVWがタクシー車両を牛耳っているので、タクシーのEV化はほかの都市ほどは目立っていないように見える(外資ブランド、とくに欧米系はEVについては様子をうかがっているようにも見える)。