道交法は現実的じゃないと感じる人多数! 渋滞や事故は「法の遵守」で本当に減るのか? (1/2ページ)

渋滞が発生する原因は基本的に料金所やサグ部の交通集中

 公道を走行するすべての車両(自動車から自転車まで)は、道路交通法(道交法)に従う必要がある。赤信号で停止するのも、合流地点で一時停止するのも、道交法で決まっている。制限速度についても基本となる「法定速度」は道交法が定めている。

 しかし、多くのドライバーは道交法を守っていると渋滞必至、制限速度などの交通規制は実状に即していないと考えているかもしれない。なぜ、実際と法規が乖離(かいり)しているように感じてしまうのだろうか。

 まず、ひとつ誤解を解いておきたいのは「道交法を厳守して走ると渋滞してしまう」という部分だ。渋滞の原因はいくつかあるが、事故や料金所などのボトルネックについては交通量が道路のキャパシティを超えてしまっていることが理由なので、道交法とは関係なく起きうる。

 しかし、サグ部(下り坂から上り坂にさしかかる部分)での無意識の減速による自然渋滞の原因をひと言でいえば「車間距離が短すぎる」ことにある。車間距離が短いと先行車の減速時にブレーキを踏んでしまい、そのブレーキランプの点灯が後続に連鎖してしまい、渋滞が発生してしまうというのが基本的なメカニズムだ。

 その原因からすると、道交法を守った運転を皆がして車間距離を十分にとっておけばサグ部での渋滞は起きにくくなるといえる。道交法が実状に即していないのではなく、ルール厳守をすれば渋滞を避けられることもあるのだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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