スープラは発売を前にしてすでに受注終了となったグレードも
このような売り方になった理由は、今のメーカーが、新型車の販売動向を予想できなくなったからだ。そのために早期に受注を開始して、生産を開始する時には、販売台数やグレードの内訳、人気のオプション装備などを確定できるようにした。
つまり生産するメーカーの都合により、ユーザーと販売会社は、実物を見ないで商談したり契約する危険を負担させられている。これでは新型車のインパクトも弱まり、話題になりにくい。
スープラは、直列6気筒3リッターターボのRZが2019年の受注を終了した。購入するなら2020年モデルを待たねばならない。「直列4気筒2リッターターボのSZとSZ-Rは、今でも受注できる」という。ただし納期は12月頃だから、相当に待たされる。
いずれにしろ、トヨタはスープラ、マツダはMAZDA3を令和で最初の車種として5月中に発売する。それ以外の新型車にはダイハツ・タントがあるが、販売店では4月下旬の時点で「メーカーから発売日を聞いていない」という。6〜9月頃という噂もあるが、明らかではない。
ホンダでは2019年に、少なくとも2車種のフルモデルチェンジが予定され、販売店によると「N-WGNは7〜8月、フィットは10〜11月に一新する」という。
つまり令和になって最初に発売されるホンダの新型車はN-WGNだ。N-BOXと同じくホンダセンシングが搭載され、燃費も向上して、価格はN-BOXに比べて15〜20万円は安い。
このほかスバル・レガシィも予定されるが、販売店では「細かな日程は明らかにされていない」とのこと。日産は3月に発売されたデイズのみらしい。
最近は各メーカーとも海外市場に重点を置くから、国内で発売される新型車は大幅に減った。自動車業界の令和元年は、寂しい幕開けになりそうだ。