売れてなくても良いものは良い! 各ジャンル1位のクルマを凌駕する中身の負け組国産車5台 (2/2ページ)

地震大国の日本だからこそ乗って欲しいモデルも

●Lクラスミニバン
(1位:トヨタ・アルファード)

■ホンダ・オデッセイ

 存在感と高級感まで得られるミニバンがLクラス。今ではトヨタ・アルファード&ヴェルファイア、日産エルグランド、そのやや下にトヨタ・エスティマ、ホンダ・オデッセイがいるぐらいのラインアップになってしまったが、ズバリ、トヨタ・アルファード&ヴェルファイアの一人勝ち状態。

 2018年4月~2019年3月の自販連の乗用車販売台数ランキングでは高額車にもかかわらず、法人需要も多いアルファードが14位、ヴェルファイア25位、唯一、ガソリン車のみの日産エルグランドは思いっきりのいい50位。そのなかで中途半端な42位に沈んでいるのが、日本のミニバンブームの火付け役でもあったホンダ・オデッセイ。

販売台数ランキング

 現行モデルで初の両側スライドドア&比較的高めの全高を採用し、乗降性を高めたものの、やはりトヨタ・アルファードのようなボックス型の風格、居住性人気には敵わないようだ。販売台数ランキング

 もっとも、走ってもっとも楽しいのはホンダ・オデッセイ。何しろ、スポーティグレードのアブソルートをライバルメーカーのミニバン開発担当者いわく「ミニバンの皮をかぶったスポーツカー」と称するほど走りがいいのである。販売台数ランキング

 ホンダ独創のセンタータンクレイアウトがもたらす低床、低重心は濃厚かつスポーティな走りの良さと同時に、ごく低く乗り降りしやすく、荷物も積みやすい低床を実現。クラス唯一の3列目席床下収納によって、まるで大容量ワゴンのように使える点、そして2列目キャプテンシートのプレミアムクレードルシートのクラス最上のかけ心地、寝心地も素晴らしい。走り好きのドライバーなら、ぜひとも選んでほしい、スポーツ度No.1のミニバンがこのホンダ・オデッセイ・アブソルートである。デビュー当初の乗り心地の硬さも、今では改善されていますよ。販売台数ランキング

●SUV
(1位:トヨタC-HR)

■三菱アウトランダーPHEV

 これまで勢いのあったクルマのジャンルがクロスオーバーを含むSUV。2018年4月~2019年3月の自販連の乗用車販売台数ランキングによれば、今年はブームが少し落ち着いてきたとはいえ、トヨタC-HR 13位、ホンダ・ヴェゼル15位、日産エクストレイル21位、トヨタ・ハリアー24位、マツダCX-5 27位、スバル・フォレスター29位、マツダCX-8 30位、トヨタ・ランドクルーザー32位、マツダCX-3 38位ホンダCR-V 43位、三菱エクリプスクロス48位と、相当数が上位ではないものの、ランクイン。

 で、乗用車販売台数ランキングベスト50の49位にいるのが三菱アウトランダー。やはりPHEVの約400万円~500万円という価格が足を引っ張っているのかもしれないが、基本EV、エンジンはほぼ発電のためにあるPHEVの走行先進性は大いに魅力的。基本部分はデビューしてかなりの年月がたつが、改良を重ねた最新モデルは乗り心地面も大きく進化。じつに快適で走りやすくなっている。販売台数ランキング

 ここであえて48位の三菱エクリプスクロスではなく、三菱アウトランダーPHEVを取り上げたかと言えば、地震大国(災害大国)日本において、AWD性能、AC100V/1500Wコンセント、充電・給電機能を持つ三菱アウトランダーPHEVは最強の“保険”となる1台でもあるからだ。販売台数ランキング

 悪路走行は得意中の得意であり、万一、自宅が停電しても、エンジンでの発電とバッテリーを組み合わせれば、最大約10日分、の一般家庭電力をまかなうことが可能なのだから頼もしい。とくに、おいそれと避難所に入れない、犬と暮らす愛犬家には絶対のお薦めであり、もちろん、後席をほぼフラットに格納することで車中泊も可能である。販売台数ランキング


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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