世界的に見て一番安いのはなんとアメリカ
結論からいえば、日本のガソリン代は世界では平均的な価格だ。高くもなく、安くもなく、といったところだろうか。
では、具体的に国別で見ていこう。先進国で、ガソリンが安いのはアメリカだ。アメリカのガソリンスタンドはセルフ式になった時期が世界でもっとも早く、ガソリンスタンドの運営コスト削減が最初に進んだ国だ。
アメリカではガロン単位でガソリンを売買している。1ガロンは3.785リッター、ざっくり4リッターというところだ。ガソリン価格には州税など地域によって税額が違いがあるため、全米での価格に大きな幅がある。そうした中で、EPA(米環境庁)は全米ガソリン販売価格の平均値を公表している。現状では2ドル後半といったところ。つまりリッターあたり80円程度と安い。
それでも、アメリカ人にとってガロンあたり2ドル後半は「ちょっと高い」イメージがある。なぜならば、90年代まではガロンあたり1ドル以下で売買されていたからだ。筆者も当時、テキサス州内ではガロン70セント(リッター20円ちょっと)という記憶がある。愛車のクライスラー(当時)製のフルサイズピックアップトラックは90リッタータンクだったが、満タンにすることに金銭的な抵抗感はまったくなかった。
また、アメリカではディーゼル燃料を販売しているガソリンスタンドが意外と少ない。ディーゼルは大型トラック、または商用フルサイズピックアップトラックが主流で、SUVや中小型車で普及しないのは、こうしたインフラの影響が大きい。