かつてのF1では銀行がスポンサーになったことも!
レーシングマシンのカッコの良さは、機能美を追求したボディの造形の美しさに加え、カラフルでインパクトのあるスポンサーロゴの効果も大きい。そうしたレーシングマシンのスポンサーロゴの中から、気になるブランドをいくつかピックアップしてみよう。
1)Mission Winnow(ミッション・ウィナウ)
フェラーリのF1マシンのエンジンカウルなどに貼られた、Mission Winnowのロゴマーク。今年のフェラーリF1チームは、「スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィナウ」というのが正式名称。
この謎のブランドは、世界最大のたばこメーカー、フィリップモリス・インターナショナルが推進する「もっとも価値あるものを選別するミッション」=「Mission Winnow」というプロジェクトのコンセプトを意味している。ご存じの通り、世界的にタバコ広告が禁止されている中、同社ではタバコの“無煙代替品”の開発にも取り組んでいる。そうしたことのアピールが目的とされているが、ミッション・ウィナウのロゴは、マールボロのロゴを連想させるという指摘もある。
2)PETRONAS(ペトロナス)
F1のメルセデスAMGのメインスポンサーが、ペトロナス。ペトロナスはマレーシアの国営石油企業であり、首都クアラルンプールの観光名所のひとつにもなっている、世界一の超高層ツインタワービル(高さ約452メートル)の「ペトロナスツインタワー」が本社ビルだ。
日本にもエンジンオイルを中心に同社の製品が輸入されていて、今まさにシェアを拡大しようとしている最中。石油だけでなく、液化天然ガスでは世界第2位の規模を誇る大企業だ。
3)Santander(サンタンデール銀行)
サンタンデール銀行はスペイン最大の商業銀行。F1のマクラーレンやフェラーリのスポンサー、そしてスペイン人のフェルナンド・アロンソの支援を長年行ってきたが、現在はF1のスポンサーから撤退。サッカーでは、UEFAチャンピオンズリーグのオフィシャルスポンサーをはじめ、スポンサー活動を継続している。なお、同社の日本支店はいまのところない。