走り屋御用達の軽量FFハッチもドッカンだった
3)日産シーマ(Y31)
ドッカンターボといえば、このクルマを抜きには語れない象徴的なモデル。1988年デビューで、V6の3シッターエンジンにターボを装着していた。
当時としては大パワーの255馬力を発生し、ATに任せてアクセルを床まで踏んづければ、リヤがグッと沈み込んで、スポーツカー顔負けの加速を! 3ナンバーの大型ボディのフル加速は大迫力で、人気車種になった。そういう意味では、リヤサスが柔らかく、加速時に沈みやすいのも、ドッカンターボの大事な味柄だったかもしれない。
4)ホンダ・シティ ブルドッグ
大人気だった初代シティ。ブルドッグは1983年に登場したシティ ターボⅡの愛称。
エンジン回転数が3,000rpm以下の時にアクセルを全開にすると、10秒間だけ過給圧が10%アップする「スクランブルブースト」と呼ばれる、一種のオーバーテイクボタンが標準装備で、ドッカンターボの特性を積極的に楽しめる仕様になっていたのがじつにユニーク。
1.2リッター、インタークーラーターボで110馬力。ただし車重は735㎏と超軽量! ボンネットのパワーバジルと前後のオーバーフェンダーが象徴的だった。
5)スターレットEP82
平成元年にデビューしたスターレットのターボモデル、スターレットターボGTも過激なクルマ。
830㎏の車体に、DOHC1.3リッターターボの135馬力を搭載。FFでは十分なトラクションが得られず、完全にパワーが車体に勝っていた一台。面白味はあったが、完成度は……。あの時代だから許されたホットハッチモデルといえる。